雀のしっぽ。

フィクションとノンフィクションです。

好き、嫌い、才能がない。

‪幼稚園くらいの頃、ピアノが大好きで本気でピアニストになりたかった。‬
‪ピアノばっかり引いてたし、友達の誰より弾ける自信があったし、実際弾けた。‬
‪幼稚園の先生が弾いてる伴奏もなんとなくで耳コピ出来た。‬

 

小学生になって、伴奏を任されるのはいつも私だった。

この頃にはピアニストになんてなれないことはとっくに分かっていたけど、やっぱりピアノが好きだった。

 

この頃、6歳下の妹も私の真似をしてピアノを始めた。

6年も私の方が先に始めたのだから当たり前に私の方が上手くて、妹は私と比べられることが嫌ですぐピアノを辞めてしまった。

 

妹が辞めたあとのレッスンのある日、ピアノの先生が

「ピアニストになれる素質やセンスは妹ちゃんの方があったのに、勿体無いね」って、ぽつりと言った。

 

あー、そういうもんなんだー。

どんなに努力したってどんなに好きだって、素質がある人間には勝てないんだー。

 

って小学生にして悟った。

 

夢なんて馬鹿げてるなぁって、なんともつまらない子供になった。

多分もうこの頃にはひねくれてた。

 

結局高校卒業までピアノは弾き続けたけど、私より上手い誰かに出会うたび、私はどんどんピアノが嫌いになった。

 

今はもう触ってすらない。

 

xxx

 

中学生くらいの時、絵を描くのが大好きだった。

みんなから絵が上手いって褒められたし、授業も聞かずに好きな絵ばかり描いていた。

とってもひねくれたクソガキに成長していて、自分に素質がないことなんて分かりきっているから本気で取り組もうとはしなかった。

 

まぁ家系に、プロの画家やら、水墨画も油絵もこなしちゃうような人間離れした素人アーティストやらがいて、絵に関して自分が才能ないってことは本気で痛感していたのだけれど。

 

まぁそれでもなんやかんやあって最終的に高校で基礎デッサンは少しだけ勉強した。

やっぱり絵が好きだったからデザイン系の専門学校に進学した。

 

商業デザインは難しい。私の感性はぶっ飛びすぎてて箸にも棒にもかからない、らしい。

求められている物は作れない、求められている物が分からない、私が綺麗だと思えないものばかりが採用されていく。

何がダメなのか分からない。何がいいのか分からない。

 

体調やらほかの理由も沢山相まって

 

辞めた(°∀。)

 

 

やりたいものと好きな物と素質が一致している人っていいなぁと思う。

私はやりたいものは大抵向いてなかった。

多分、どんなに向いてなくたって、がむしゃらに頑張って努力し続ければそれなりにはなれるんだと思うけど、「向いていない」「人並み以下」だと分かっていながらそれを好きでいつづけることは私には出来なかった。

 

もしかしたら、最初から好きでもないのかも。

他人の評価の中で生きているから「上手だね」と褒められたからそれが好きだったような気がしているだけで。

 

ピアノも、絵を描くことも。

好きだから上手くなったわけじゃない。

上手いって言われたから好きなんだ。

 

じゃぁ私は何が好きなんだろう…?

私の好きってなんなんだ?

私の才能って何にあるんだ?

 

未だに自分の好きも得意も分からないままぬるぬると生きている。