雀のしっぽ。

フィクションとノンフィクションです。

ふと夜中にぐるぐると。

怖いものなんて何も無いと思ってた頃

親に殴られたって、蹴られたって

理不尽な罵声を浴びさせられたって

「私が悪いだけだ」って納得していた頃

「それが普通だ」って思い込んでいた頃

 

私は自分を生きていて良い存在だと 疑わなかった

 

いつの間にか

それが普通なんかじゃなくて

世間的にはDVって呼ばれるような行為で

私は愛されてなんかいないって気付いた頃

 

 

親に「生きていたのがお前じゃなかったら」と言われた頃

 

 

この家の中の全てが恐怖になった

 

 

いつか殺されるかもしれないって本気で思って

父親の帰ってくる足音を聞いては泣いて

隣の部屋から聞こえる笑い声は全部私を嘲笑うみたいに聞こえて

ついにはしないはずの罵声がどこにいても追いかけてくるようになった

 

多分あの幻聴が聞こえていた時が1番私が頭おかしくなってた時。

 

今はもうそんなもの聞こえないし

夜が近づく度に泣くこともなくなったけど

 

未だにふと

全ての物が私に「死ね」と囁いてくるような気がする。

 

例えば

たまたまひっかけて割れてしまった爪とか

 

例えば

出かけようとしたら降ってきた雨とか

 

例えば

送信に失敗したエラーメッセージとか

 

そういう些細な何か。

ただの被害妄想。

 

分かってはいるけど

日常の中のちょっとした「不運」が

全て私に向けられた殺意に感じる時があって

 

そんな時は

 

「なんで生きてるんだろう」

「何に望まれて、生きなくちゃいけないんだろう」

「死にてえな」

 

って

 

くだらない疑問が頭の中をぐるぐるする。

 

そんな時は誰かに

「生きてていいんだよ」って

「生きてて欲しい」って 言ってほしい。

 

だからって

そこらへんに「死にたい」をばらまいて

不幸自慢したって誰も楽しくならないし

 

私はあくまで

「何があってもあっけらかんとして、飄々とした人」でいたいから

 

なんとかかんとかやり過ごす。

 

顔を殴られて前歯の神経が死んだのも笑い話に出来たんだから

メンタルやられて仕事を辞めて何も出来なくなて「寄生虫」と呼ばれた話もそのうち笑い話に出来るよ。

 

こんなふうに、夜中にぐるぐる考え込む癖も

そんな時代があったなって笑い飛ばせる時が来るよ。

 

きっと、まだ、大丈夫。

まだ生きていて大丈夫。